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​人間の動作

人間の動作すべての動作は全身の協調性で成り立っています。したがってすべての動きには全身の動きが大切となってきます。立ち上がる時の頭部の動き、肩甲骨の動き骨盤の動き、下肢の動き、すべて無駄なものはないのです。したがってどこかが崩れただけでかなりの労力を要すことになってしまいます。立ち上がりの時の肩甲骨の動きが制限されるだけで数十パーセントもの余計な筋力を必要とします。その為リハビリではすべての動きを重要視します。

 また普段我々は考えもしませんが動作は線で成り立っています。一連の動きが線でつながれています。健常な方はその動きを何の意識もせず行えますが障害を持つ人にとってはその途中が途切れると動作が何をしているのか、どのような姿勢なのかわかなくなってしまうのです。

​感覚が低下した方の動作訓練

感覚が低下した方は自分の姿勢がわからなくなり、今何の動作をしているのかわらなくなると自分の体ががどうなっているのかわからくなり恐怖心が強くなってしまいます。そしてそこから、介助者によって動かされる時、自分がわからない方へ無理に動かされることで痛みとして感じてしまいます。全介助の患者さんの介助をする際よく「痛い」と言われてしまうことがあるのではないでしょうか。

​そのようなことにならないために例えば起き上がり動作では介助の際、寝返りからon elbow、 そしてon handから座位を一本の線でつなぐ必要があります。動作時に患者さんに今の動作を伝えつつ動作を指示して、なおかつ重症な方ほどゆっくり、同じスピードで行う必要があります。急にスピードが速くなったり、止まったりすると患者さんは今の状況が認識できなくなります。

また介助としてはなるべく一点に力が入らないように力を分散して介助することも痛みを出さないポイントとなります。

​そのようなことを繰り返して徐々に患者さんの動作感覚、姿勢感覚を上げていきます。

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